ドトールコーヒーが、2026年7月23日(木)から値上げします。看板商品のブレンドコーヒー(S)は280円から300円へ。1980年の創業時は150円だったコーヒーが、ついに300円の大台に乗ります。
ただ、これは「ドトールの都合」だけの話ではありません。理由として挙げられているのは、中東情勢の悪化による原材料の高騰と、物流費・人件費の上昇です。同じ理由でスーパーの食品も、他のカフェチェーンも上がっています。この記事では、いつから・いくら上がるのかを商品ごとに整理したうえで、値上げの理由、46年ぶんの価格の歩み、そして家計への影響と対策までまとめます。
ドトールの値上げはいつから?いくら上がる?
ドトールコーヒーは2026年7月1日に価格改定を発表しました。概要は次の通りです。
- 実施日:2026年7月23日(木)
- 対象:全国のドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェなど 約1,200店
- 対象商品:ドリンク、フード、コーヒー豆など
- 前回の値上げ:2024年12月12日(約1年7か月ぶり)
7月22日(水)までは現行価格です。店舗によっては取り扱いのない商品や、価格が一部ちがう場合があります。
ドトールコーヒーショップの主なドリンク(税込・店内と持ち帰りは同じ価格)
| 商品 | サイズ | 旧価格 | 新価格 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| ブレンドコーヒー/アイスコーヒー | S | 280円 | 300円 | +20円 |
| ブレンドコーヒー/アイスコーヒー | M | 330円 | 350円 | +20円 |
| ブレンドコーヒー/アイスコーヒー | L | 380円 | 400円 | +20円 |
| アメリカンコーヒー | S | 280円 | 300円 | +20円 |
| エスプレッソコーヒー | S | 280円 | 300円 | +20円 |
| カフェ・ラテ | S | 380円 | 400円 | +20円 |
| ティー(HOT) | M | 300円 | 330円 | +30円 |
| アイスティー | S | 300円 | 330円 | +30円 |
| ロイヤルミルクティー | S | 400円 | 430円 | +30円 |
| ココア | S | 450円 | 480円 | +30円 |
| 抹茶ラテ | S | 490円 | 520円 | +30円 |
| カフェ・モカ | S | 500円 | 530円 | +30円 |
| 温州みかんジュース | S | 400円 | 420円 | +20円 |
コーヒーは全サイズ+20円、ミルクや茶葉を使うドリンクは+30円が中心です。
フード・コーヒー豆(税込)
| 商品 | 旧価格 | 新価格 | 差 |
|---|---|---|---|
| ミラノサンドA(生ハム・ボンレスハム・ボローニャソーセージ) | 490円 | 520円 | +30円 |
| チーズ in ミラノサンドA | 550円 | 580円 | +30円 |
| ホットサンド ツナチェダー | 420円 | 450円 | +30円 |
| トースト | 220円 | 240円 | +20円 |
| チーズトースト | 280円 | 300円 | +20円 |
| モーニング・セットA(ハムタマゴサラダ) | 480円〜 | 500円〜 | +20円〜 |
| マイルドブレンド(コーヒー豆200g) | 1,090円 | 1,110円 | +20円 |
| グアテマラ(コーヒー豆200g) | 1,200円 | 1,260円 | +60円 |
| カフェインレス(コーヒー豆200g) | 1,380円 | 1,420円 | +40円 |
| インスタントスティック 香るブラック(8本入) | 630円 | 690円 | +60円 |
上げ幅の割合で見ると、店内のドリンクより持ち帰り用のコーヒー豆やインスタントのほうが大きいのが今回の特徴です。インスタントスティックは約9.5%上がります。
出典:ドトールコーヒー 公式ニュースリリース(2026年7月1日)/新旧価格対比表(ドトールコーヒーショップ)
エクセルシオール カフェは「500円の壁」を守った
同じ7月23日に、エクセルシオール カフェも値上げします。ただし中身の作りがドトールとは少しちがいます。
| 商品 | サイズ | 旧価格 | 新価格 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| ブレンドコーヒー/アイスコーヒー | R | 380円 | 390円 | +10円 |
| ブレンドコーヒー/アイスコーヒー | L | 430円 | 450円 | +20円 |
| カフェ・ラテ | R | 490円 | 500円 | +10円 |
| アールグレイ/ダージリン | R | 450円 | 460円 | +10円 |
| ロイヤルミルクティー | R | 530円 | 550円 | +20円 |
| 抹茶ラテ | R | 580円 | 610円 | +30円 |
| クラムチャウダー | ― | 310円 | 420円 | +110円 |
| 押し麦入りミネストローネ | ― | 310円 | 420円 | +110円 |
| エクセルシオール ブレンド(コーヒー豆) | ― | 1,080円 | 1,190円 | +110円 |
| オーガニック グアテマラ(コーヒー豆) | ― | 1,050円 | 1,380円 | +330円 |
ドリンクの上げ幅は10〜30円と控えめです。とくにカフェ・ラテ(R)は490円から500円で、ワンコインちょうどで止めています。そのぶん、手間と材料費のかかるスープや、相場の影響を受けやすいコーヒー豆で大きく上げています。オーガニック グアテマラは約31%の値上げです。
よく飲むドリンクの値段はできるだけ据え置きに見せて、利用回数の少ない商品でコストを回収する。値上げの「配分」がはっきり出ています。
出典:新旧価格対比表(エクセルシオール カフェ)
なぜ値上げ?理由は「中東情勢・物流費・人件費」
ドトールコーヒーは、値上げの理由をこう説明しています。中東情勢が不安定になったことによる原材料価格の高騰、それに物流費と人件費の上昇。店舗運営の効率化などの企業努力ではコストを吸収しきれなくなった、という内容です。
ポイントは、コーヒー豆の相場だけが原因ではないことです。中東情勢の悪化は原油価格を押し上げ、原油から作られる包装資材(トレー、フィルム、カップなど)と、商品を運ぶ物流費の両方に効いてきます。つまりコーヒーを仕入れる前と、お客さんに出したあとの両側からコストが上がっている状態です。
ここに、人手不足による賃上げが重なります。カフェは人の手で運営する商売なので、人件費の上昇は避けて通れません。ドトール側も、価格改定の目的として従業員の労務環境の改善を挙げています。
出典:ドトールコーヒー 公式ニュースリリース(2026年7月1日)
150円から300円へ|ブレンドコーヒー46年の価格推移
ドトールのブレンドコーヒーの値段は、日本の物価の動きをそのまま映しています。1980年4月、原宿1号店の1杯は150円でした。
| 時期 | ブレンドコーヒー(S) | カフェ・ラテ(S) | おもな背景 |
|---|---|---|---|
| 1980年4月 | 150円 | ― | 創業。毎日気軽に飲める価格として設定 |
| 1991年 | 180円 | ― | バブル期の物価・人件費の上昇 |
| 2002年 | 180円 | 210円 | カフェ・ラテが定番商品に |
| 2008年3月 | 200円 | 230円 | 世界的な原材料価格の上昇 |
| 2014年4月 | 220円 | 250円 | 消費税5%→8% |
| 2019年10月 | 224円 | 275円 | 消費税8%→10%と軽減税率(店内価格) |
| 2022年7月 | 224円 | 330円 | ミルクを高品質なものに刷新 |
| 2022年12月 | 250円 | 340円 | 原材料・エネルギー高。店内と持ち帰りを同一価格に |
| 2024年12月 | 280円 | 380円 | コーヒー豆の高騰と円安 |
| 2026年7月 | 300円 | 400円 | 中東情勢・物流費・人件費 |
※2019年以前は税率や店内・持ち帰りの区分によって表示が異なる場合があります。
この表で目を引くのは、1991年から2008年までの17年間、180円のまま動かなかったことです。デフレの時代は、値段を据え置くことが企業の強みでした。
ところが2022年、2024年、2026年と、ここ数年は約2年おきに値上げが続いています。「値段を我慢して守る」やり方から、「上がったコストをその都度、価格に反映する」やり方へ変わったということです。これはドトールに限らず、外食産業ぜんたいの流れです。
値上げしているのはドトールだけじゃない
コーヒー1杯の値段は、同じ理由で各社が動いています。
スターバックスは2026年2月18日に価格を改定しました。全体の約7割の店舗で定番ドリンクを5〜30円値上げし、ブリュード コーヒー(トール)は420円から440円に。30年間無料だった持ち帰り用の紙袋も1枚11円で有料になりました。
スーパーの食品も同じです。帝国データバンクの調査によると、2026年7月に値上げされた飲食料品は主要195社で2,566品目、平均の値上げ率は11%でした。値上げの理由として「中東情勢」を挙げたものが24.7%を占め、包装・資材の高騰を理由にしたものは前年同月から10.5ポイント増えています。ドトールの説明とぴったり重なります。
同社は、2026年の値上げは年間2万品目規模になるとみています。夏から秋にかけて、値上げはさらに増える見通しです。
出典:スターバックス コーヒー ジャパン(2026年2月6日発表)/帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年7月
家計への影響と、いまできること
1杯20円は、1年でいくらになるか
ブレンドコーヒー(S)の値上げは20円です。1杯なら小さな金額ですが、回数を掛けると見え方が変わります。
- 平日に毎日1杯(週5日):年間 約5,200円の負担増
- 毎日1杯(365日):年間 約7,300円の負担増
2024年12月の値上げ(250円→280円)と合わせると、2年前と比べて1杯あたり50円、週5日で年間約13,000円の差になります。毎日の習慣ほど、値上げの影響は積み上がります。
7月22日までにやっておくと得なこと
店内で飲むドリンクは買いだめできませんが、コーヒー豆とインスタントスティックは値上げ前に買えます。今回はこの2つの上げ幅が大きめです。豆は開封後の風味が落ちやすいので、飲みきれる量にとどめるのが無難です。
家で淹れると1杯いくらか
マイルドブレンド(200g・1,110円)を1杯10gで淹れると、20杯ぶんで1杯あたり約56円です。店内の300円との差は約244円。週5日を家に置き換えると、年間で約6万円の差になります。
もちろん、カフェの300円には席と時間と静かな環境の代金が含まれています。すべてを家に置き換える必要はありません。「作業する日はカフェ、移動のついでの1杯は家か水筒」のように使い分けるだけでも、負担はかなり変わります。
まとめ
- ドトールとエクセルシオール カフェは2026年7月23日から値上げ。7月22日までは現行価格
- ブレンドコーヒー(S)は280円→300円、カフェ・ラテ(S)は380円→400円
- 理由は中東情勢による原材料高、物流費、人件費の上昇。コーヒー豆だけの問題ではない
- エクセルシオールはドリンクを10〜30円に抑えるかわりに、スープやコーヒー豆を大きく上げた
- 1杯20円でも、週5日なら年間約5,200円。買いだめできる豆やインスタントは値上げ前に
ブレンドコーヒーが150円から300円になるまで46年。そのうち150円ぶんの半分は、ここ4年で上がった分です。値上げのスピードが変わったことが、いちばんの変化かもしれません。
2026年の値上げ全体は、こちらでまとめています → 値上げ情報カテゴリの記事一覧
主な出典:ドトールコーヒー 公式ニュースリリース(2026年7月1日)および新旧価格対比表(ドトールコーヒーショップ/エクセルシオール カフェ)、スターバックス コーヒー ジャパン、帝国データバンク、日本経済新聞、流通ニュース。価格はすべて税込で、各発表時点のものです。店舗により取り扱いや価格が異なる場合があります。

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