2026年10月は、食べものと飲みもの3033品目が値上がりします。
今年いちばん多かった9月(4923品目)からは、4割近く減りました。それでも、ひと月に3000品目を超える月が2か月続くのは、およそ3年ぶりです。
10月の値上げは、半分近くが飲みものです。お茶や紅茶のペットボトル、発泡酒、缶チューハイ。食べもの以外でも、洗剤や歯みがき、加熱式たばこ、ゆうパックが上がります。
そのなかで、ビールだけは安くなります。お酒の税金をそろえる見直しの最後の段階で、ビールの税金が下がるためです。この記事では、①何が上がるのか ②いくら上がるのか ③9月のうちにやっておくといいこと、の順にまとめます。
10月に値上げする主なもの
お茶・紅茶・コーヒー
- 生茶、午後の紅茶、ファイアなど166品(キリンビバレッジ)… 5〜18%
- 缶・ペットボトルの飲みもの(ダイドードリンコ)… 約10〜15%。自動販売機の値段は変えないとしています
- 辻利の抹茶ラテ、ほうじ茶ラテなど(明治)… 約16〜21%
生茶(525mL)と午後の紅茶(500mL)は、200円から220円になります(税抜)。9月にはコーラの500mLが220円になりました。10月は、お茶と紅茶も同じ220円に並びます。
家で飲むために買う2Lも上がります。生茶の2Lは460円から520円。週に2本買う家なら、月に500円近い差です。
「お茶は家で淹れる」に切りかえれば、この値上げはまるごと避けられます。10月の値上げのなかで、いちばん手を打ちやすいのがここです。
発泡酒・新ジャンル・缶チューハイ
10月1日に、お酒の税金が変わります。350mL缶1本あたりの税金は、こうなります。
- 発泡酒・新ジャンル… 46.99円 → 54.25円(7.26円アップ)
- 缶チューハイ・サワー… 28円 → 35円(7円アップ)
アサヒ、キリン、サントリーなどのメーカーも、10月から値段を改定します。
「ビールより安いから」と発泡酒や新ジャンルを選んできた人ほど、負担が増えます。毎日1缶飲むなら、税金の分だけで月に210〜220円ほどです。
しょうゆ・つゆ・たれ
- しょうゆ、つゆ、たれ、スープなど(正田醤油)… しょうゆは5〜25%
調味料は、10月全体で820品目。飲みものに次いで2番目に多い分野です。
9月は大手のしょうゆが3年半ぶりに上がりました。10月は、それがほかのメーカーにも広がります。「別の銘柄に替えれば済む」という逃げ道が、少しずつ細くなっていきます。
冷凍食品・お菓子
- から揚げなど冷凍食品16品(味の素冷凍食品)… 5〜8%
- 亀田の柿の種、ハッピーターンなど米菓42品(亀田製菓)… 3〜17%
冷凍食品は、8月の炒飯、9月のうどんと餃子に続いて、10月はから揚げ。3か月続けて、どこかが上がっています。
柿の種の値上げは、2025年7月以来です。前回はお米の値段が理由でしたが、今回は包装資材や物流費、人件費が理由に挙がっています。
洗剤・歯みがき
- クリニカ、システマの歯みがき・歯ブラシ、キレイキレイ、NANOX、トップ、ルックなど159品(ライオン)… 4〜25%
この159品は、食べものの3033品目には入っていません。そのぶん、10月の値上げのなかで見落としやすいのがここです。
歯みがきも洗剤も、毎日使って、減らしようがないものばかりです。そして、保存がききます。
たばこ・送料・レジャー
- 加熱式たばこ… プルーム用は全31銘柄が40円アップ(メビウスは550円→590円など)。アイコス用、グロー用も20〜40円上がります
- ゆうパック… 平均約10%。140サイズ以上を遠くへ送るときは約20%
- ゆうパケット… 厚さに関係なく360円に。厚さ1cm以内は250円からの値上げです
- クリックポスト… 185円 → 240円
- 東京ディズニーリゾート… 大人の1デーパスポートが最高12,400円に
加熱式たばこは、1日1箱なら月に1200円の差です。なお、紙巻きたばこは10月の改定には入っていません。
フリマアプリで小さなものを送っている人は、ゆうパケットの厚さ1cm以内が110円上がる点に気をつけてください。
10月は、いくら上がる?
身近な例に置きかえると、こうなります。
- お茶の2Lを週2本… 月に約480円
- 発泡酒や缶チューハイを毎日1缶… 月に210〜220円(税金の分だけ)
- 加熱式たばこ(プルーム)を1日1箱… 月に1200円
- ゆうパケット(厚さ1cm以内)で月4回送る… 月に440円
全体の数はこうなっています。
- 2026年10月… 3033品目
- 内訳は、飲みもの・お酒が1373品目、調味料が820品目、冷凍食品などの加工食品が668品目、お菓子が127品目、乳製品が45品目
- 前の年の10月は3161品目。数としては、去年とほぼ同じです
- 2026年の合計… 11月までに分かっているだけで1万9083品目。去年1年間の2万609品目を超える見込みです
「去年並み」と聞くと少し安心しますが、去年の10月は、1年で2番目に値上げが多い月でした。多い月と同じ水準、ということです。
なお、この3033品目は8月末時点の数字です。9月末の集計で、さらに増える可能性があります。
なぜ、こんなに上がるの?
10月は、値上げのおよそ45%が飲みものとお酒です。理由は2つあります。
ひとつは、お酒の税金です。メーカーの都合ではなく、何年も前から決まっていた税金の見直しです。
もうひとつは、容器です。ペットボトルは、もとをたどれば石油からできています。中東の情勢が不安定で石油が高いと、中身より先に入れもののほうが高くなります。
そこに、重い飲みものを運ぶ物流費や、工場を動かす電気代がのしかかります。値上げの理由として、物流費とエネルギーは、どちらも6割を超える商品で挙がっています。
品目数の山は、9月でした
- 9月… 4923品目(今年最多)
- 10月… 3033品目
- 11月… 659品目(今わかっている分)
品目数だけを見ると、値上げの波はいったん下り坂に入ります。
ただ、家計にとっての山は、むしろこれからかもしれません。理由は光熱費です。
光熱費が上がるのは、11月の請求からです
国の電気・ガスの値引きは、9月使用分で終わります。10月使用分からは値引きがありません。冬にまた始まるかどうかは、9月上旬の時点で決まっていません。
ここで気をつけたいのが、電気代は使った月の翌月に請求されることです。
- 9月使用分(値引きあり)… 10月の請求
- 10月使用分(値引きなし)… 11月の請求
つまり、10月に届く請求書には、まだ値引きが乗っています。負担が増えたと感じるのは11月です。
ひと月260kWh使う家庭なら、約910円の値引きがなくなる計算です。しかも11月は、暖房を使い始める時期と重なります。
いっぽうで、ビールは安くなります
10月1日から、ビールの税金が下がります。
- ビール… 350mL缶1本あたり63.35円 → 54.25円(9.1円ダウン)
これで、ビール・発泡酒・新ジャンルの税金は、どれも54.25円にそろいます。2020年から3回に分けて進めてきた見直しの、最後の段階です。
6缶パックなら、税金だけで約55円の差です。値段はメーカーとお店が決めるので、税金の分がそのまま下がるとは限りません。それでもメーカー各社は、ビールの値段を下げる方向で改定します。
「ビールは高いから発泡酒」という選び方も、少し見直しどきです。税金の差はゼロになります。値段の差は残りますが、前よりずっと小さくなります。
9月のうちに、やっておくといいこと
1. 歯みがきと洗剤を、いつもの分だけ
10月に上がるライオンの製品は、どれも保存がきいて、毎日使うものです。家にあるものが切れそうなら、9月のうちに1つ多めに買っておくと差が出ます。
ただし、使い切れる量までにしてください。詰めかえ用をいくつも積んでおくより、特売の日にいつもの分を買うほうが、結局は安く済みます。
2. お酒は、飲むものによって動き方を変える
ビールを飲む人は、9月に買いこむ必要はありません。10月のほうが安くなります。
発泡酒や缶チューハイを飲む人は、10月から少し上がります。といっても1缶7円ほどなので、慌てて箱で買うほどの差ではありません。それより、10月以降の店頭で、ビールとの値段の差を一度見くらべてみてください。
3. フリマで売れたものは、9月中に送る
ゆうパケットの厚さ1cm以内は、10月から110円上がります。出品中のものが売れたら、9月中に発送すれば今の送料で済みます。
10月以降に出品するものは、送料が上がった分を値段に入れておくと安心です。
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主な出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年8月31日発表)/財務省・国税庁の酒税関連資料/キリンビバレッジ、ダイドードリンコ、明治、アサヒビール、正田醤油、味の素冷凍食品、亀田製菓、ライオン、日本たばこ産業、フィリップ モリス ジャパン、BAT ジャパン、日本郵便、オリエンタルランドの各社発表/経済産業省 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」。品目数は発表時点のもので、今後増える見込みです。


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